いちばん初めにあった海

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やっぱりちょっと疲れているのか、昨日も一昨日もパソコンを前に「日記書かなきゃ!」と思いながら、そのまま寝落ちして、気が付けば朝でした。気が付けば昼、とか、そんな最低な状態では無いのがせめてもの救いというか何というか(^_^;)。

とは言え(?)今日も特に書くことが無いので、最近読んだ本でも。

加納朋子「いちばん初めにあった海」。

中編が二作入ってまして、1本目がタイトル通り「いちばん初めにあった海」。

ある事故がきっかけで言葉を失った主人公が、引越しをしようと部屋を片付けていると、未開封の手紙付きの本を見付けます。手紙の内容からすると、どうやら学生時代ちょっとした事で入院した時に、クラスメイトが持って来てくれたお見舞いのようですが、貰った記憶も無く、しかも今まで数年間どこに仕舞われてて、なぜ急に出てきたのか・・・、といった内容です。

2本目は「化石の木」。

植木屋さんに引き取られて来た巨大な金木犀の木の「うろ」から発見されたノート。そこには、とある保育施設での出来事が回顧録のように記されてあり、そのノートを読んだ主人公は、ふと子供の頃に家の近くにあった「木の化石」のディスプレイの前で出会った少女を思い出す・・・といった内容です。

1本目を読み終わり、特にどんでん返しらしきモノも無い、普通にハートフルな内容で、ちょっと物足りなさを感じつつ、でもそれはそれでナカナカ良かったなと思いながら2本目へ。こっちはこっちで、これまた特にどんでん返しらしきモノも無く、主人公があれこれと解説して終了、っという感じで・・・実は1本目と2本目がリンクしている事に読み終わってから気付くという大失態を(^_^;)。

2本のストーリーは完全に独立しており、どこにも説明が無いのですが、「コレがコレだとすると・・・え~?これって果たしてハッピーエンドなんかしら、どうかしら?でも、それぞれの登場人物は個々には救われてるし、やっぱり人との係わり合いというのは大事なモンやね。」という感じです。

でも、どうして途中で気付かなかったのか・・・どうも最近感性が鈍ってきてるのじゃなかろうかと心配になった管理人でしたm(_ _)m。

コメント(2)

作者としては、ネタばらしポイントを設定してると思うので
そこまでは気付いてほしく無いんでしょうねぇ。
この本の場合、そもそも別の話なので、そういう「ポイント」が無く、
自力で気付くしかないと思います(^^;)。
でも、単体でもそれぞれ充分面白かったですけど(^^)。

まあ世の中には、読み終わっても気づかないままのヒトだっていたりして(^_^;)。
たしかに感性鋭い方は早く気付くのだと思いますが、読後気がつけばヨシではないでしょうか。(遅れて気付く分、味わい深かった、いっちゅうことは無い???)
作者の意図するトコロがあったとして、あまた読者にはどの時点で気付いて欲しいと考えて作るんでしょうねえ・・・

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このページは、skoyamaが2009年6月 4日 23:36に書いたブログ記事です。

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